補強なら「強いほど、固いほどいいだろう」と考えるのは、木の家の場合は間違いです。
「木という素材」「軸組という構造」の持っている「しなって耐える粘り強さ」と矛盾しているからです。せっかくのこの強さをさらに補ってこそ、本当の補強でしょう。
そこにコボット独自の発想と工夫があるのです。

コボット独自の発想と工夫

ー直下型地震のパワーにどこまで耐えられるかー
地震の本当の怖さを体験した開発者のこだわり

まず強い突き上げがくる。これが直下型地震の特長です。この時ホゾが抜けては、次にやってくる横揺れにひとたまりもありません。コボットは柱と土台を強く結合し、突き上げに耐える絶大な引抜強度を持っています。次にくる揺れは全方向に襲い、前後左右上下と方向を選びません。

コボットの丸いお尻の袋状フォルムは、全方向にたわんでしなって変形し、バネ性によってそれに耐えることで、力を吸収します。

そして揺れは何度も繰り返し、一度ではおさまりません。逆方向にも動き、しかもそれが数十秒から数分間にわたって何度も繰り返されます。一方向にしか有効でない補強や、固すぎる補強では、とても持ちこたえることはできません。
そんなあらゆる方向からの複合的衝撃に耐えられるのが、コボットです。

あらゆる方向からの複合的衝撃に耐えられるコボットの仕組み

なぜコボット(本体)は、こんなに薄くて、丸いのか?

木のしなやかさを生かすべく設計されたコボットですが、その本当の強さは、そのグッドバランスにあります。さりげないフォルムやサイズ等、すみずみまでバランスのとれた補強と取付作業性を考慮してデザインされています。

木の強度とバランスのいい絶妙の2㎜厚。これより厚いと木に負担がかかり、これより薄いと腰がなくなる。多くのテストの結果たどりついたステンレスならではの数値です。全方向の力に耐える丸いお尻。

どこにも角がなく、溶接箇所がない。あえて直角をさけて、どの方向の力も分散し吸収するフォルム。たわんでしなって粘ります。

コボットの形状の理由

コボットが「ステンレス」でなければならない理由

深しぼり一体プレス構造の、この薄さ、丸さを可能にするためには、そもそも「ステンレス」でなければ実現不可能でした。
周知のとおり、ステンレスはいつまでもサビず美しく、耐久性に優れていますが、ここでさらに重要なのは、その強さと伸びです。

ステンレスは鉄と比べて、引張る力に耐える能力は1.5倍、伸びのよさは1.7倍。家の寿命も考えると、ステンレスぬきにコボットはありえません。

コボットだと耐久力が倍増